コツコツDIY と 継続的な改善
自分たちが働きやすい環境・みんなが使いやすいスペースをDIYマインドでつくり、そして改善を重ねていくというスタイルが、私たちの核となる仕事の進め方(Core Value Core Competence価値を生み出す競争力)です。
開業して12年、まだまだ発展途上ではありますが、最近、身をもって体感していることのひとつは、建築もDIYもライフも、下地や歴史がしっかり分かるほど積み上げられるということです。
下地が大切なんて当たり前です。部屋の壁に棚をつけたい場合、壁の下地が木なのか鉄なのか?その下地がどこにあるのか? 取り付けるにはまず下地です。反対に、下地の位置や強度が分からなければ、棚をつけることはできません。そして付属的にですが、実際にやってみることで、壁についてより詳しく知ることができ、次はもっと大きな棚をつけたり、TVを掛けてみようか?ということも考えられるようになります。
勉強も仕事もコツコツやるのが基本です。自分でコツコツやったことの上でなければ積み上がらない気がしています。そして仕事もライフも、高層ビルを積み上げる”逆打ち工法(地下の基礎固めをしながら、同時に積み上げる)”に似ていると感じています。自分の過去や家系、歴史に”Earth(電気のアースに着想を得ますが、”大地をつかむ”意でオリジナルに用いている語)”(接地)をとりながら、自分の立ち位置を高く積み上げ、遠くまで見えるようにしていきたいと考えています。
今だけ・金だけ・自分だけ
今の世の中は、インターネットと効率化をキーワードに変化のスピードがとにかく速く、欲しいものを簡単に手に入れようとする傾向があります。高い山をつくるには、土や岩や砂がたくさん必要で、裾野があって中腹があって山頂があります。山頂をいきなりつくるのは無理です。山頂とは例えですが、とにかく手っ取り早く成果を得たい、そのためにごまかしたり、相手を不快にしたり混乱させたり、未来の社会やこどもの将来など考えずに、自分や自分のグループが利して生き残ることを最優先にした仕事のやり方が、あちらこちらで目につくようになってしまいました。
サードプレイスの価値感のキーワードは、『育てる』と『積み上げる』です。今だけ・金だけ・自分だけという価値感は、詐欺師(奪う)や戦争(壊す)の価値感です。そんな価値観からの他人の言動に振り回されないように十分気をつけながら、自分の責任を全うできるように自分自身を成長させ、自分のやりたいことに向かってなんとか道を進みましょう。
成長発展のための科学的手法
成長発展には、何度も何度も『考える→実行する→チェック→改善』という、いわゆるPDCAサイクルPlan→Do→Check→Actionを繰返すことを回す必要があります。これは仕事の手法としてISOで体系化されているシステムですが、エッセンスは個にもそのまま当てはまります。
この『なんども繰り返し継続すること』が、私たちに変化・成長をもたらしてくれます。
サードプレイスではPDCAという言葉をアレンジ。システムっぽさを強調するためにプログラミング風に表現しています。
考える ⇒ Imagine
自分でやる ⇒ DIY
自己観照* ⇒ Self-reflection
もう一つの視点をもつことが大切
私たちサードプレイスは、直訳すれば『3番目の場(Base)』。家、学校(職場)とは異なるもう一つの生活の場(Base)のことです。ライフにもう一つの視点(Another-View)をもたらしたいと思っていますが、そのなかでもグッと引いて鳥瞰(Bird-View)できることが理想。そのような視点(View-point)を提供できることをめざして、私たちは場(Base)づくりを進めていきたいと考えています。
余談、
サードプレイスは、あるご縁から2013年から門真、2017年に移転して守口市に仕事場があります。ともにPanasonicのお膝元 。松下幸之助記念館にわりと近いこともあって、何度か足を運んでいます。松下幸之助のことばは心の奥深くに入りこみ、考えさせられるものばかり。本当にためになります。
で、その記念館で視聴できるアーカイブのなかで、人の成長において大事に思う点を聞かれた松下幸之助は次のように答えます。
自己観照できるかどうかやね、、、いくら優秀であろうが、自己観照できない人間は、百害あって一利なしや
Re-view(見直し)と同じ意味あいですが、自己観照というほうが深い語感があります。表面的な見直しにとどまらず、もっと奥のほうまでしっかり観察しなければいけない感じがします。英訳すればSelf-Reflect (”自己(self)を映す(reflect))。『ちょっと立ち止まって鏡に映った自分の姿を見てみなさい』。この感じも言い得て妙です。
2019年2月23日
有限会社サードプレイス
代表 山本浩司